2020-10-26 あかね 遙かなる時空の中で 船岡山に登ると、視界が空と都になる。「京」と呼ばれるこの場所は、ここから見渡せる分しかない。その小さな世界に、確かに息づくものがあった。祈りはやがて深さを増して、告げる想いさえなくなってゆく。日々を生きるものたちへ、白き龍とその神子から、永遠の桜吹雪のような祝福を。