ツイノベとかのまとめ

twitterで投稿したツイノベをまとめています(@ukeiregaohayai)

友雅

四神を手に入れてからこちら、幾日も霧雨が続いている。呪詛でせき止められていた雨が辻褄を合わせようとしているかのようだ。「こんなに大きな虹を見るの初めてです。京は空が広いんですね」君は「あの木が邪魔で虹がよく見えない」と言って、私の手を取り歩き出す。私は虹の麓を見つけた。


階に腰掛けてぼうっと庭を眺めていたら、友雅さんがやってきて私より一段下に腰を下ろした。ふいに振り返って顔を覗き込んできたから何かと思ったら、友雅さんはふいに体を折り曲げ、その唇で私の膝に触れた。「な、なにを…」「なんだか口付けをねだっているように見えたからね」