ツイノベとかのまとめ

twitterで投稿したツイノベをまとめています(@ukeiregaohayai)

頼久

着慣れぬ衣に髢を揺らして去りゆく背中を見る。雲上はこれほどまでに暗く澱んでいるというのに、それでも踏み入ることは叶わない。いつ何時もお守りすると口にするのは容易いが、誠を尽くせぬ言の葉は紡げない。――神子殿。口の中で呟いた名は、喉を滑り落ちて胃の腑に転がっていった。